でも、もし転職に失敗したと思ったら
短期での「再転職」のリスクを認識する
言うまでもありませんが、短期での退職は次の求職活動のうえで大きなハンディになります。くれぐれも慎重に検討してください。
もし「勤務条件や仕事内容が、入社時の約束と違っていた」というような決定的な理由で退職を考えている場合でも、まずは会社と話し合ってみることをおすすめします。それで改善されれば一件落着です。
結果的に退職に至った場合でも、そうした手順を踏むことは意味があります。次の転職の面接では、必ず「すぐ辞めたのはなぜか?」と聞かれるもの。その際に、本来は勤続を願っていたことがわかるような行動実績を伝えれば第三者が納得しやすく、短期退職のハンディ克服に効果があるからです。
白紙撤回を考えた原因を明らかにする
また再度の転職を実行する際には、そうした事態に陥った原因を究明しておく必要もあります。
多くの場合、原因は応募時の情報不足、内定時の確認不足にあるはず。採用されることを望むあまり、受け身の求職活動をしていなかったか、振り返ってみましょう。
同じ失敗を繰り返さないように、具体的にミスをおかした場面を把握しておくことが大切です。
条件によっては失業手当も受給可能
失業手当を受けるには、一定期間、雇用保険の被保険者であるのが第一条件です。そのため、転職先をすぐ辞めると失業手当を受給できないと思っている人が多くいます。けれど、そうとばかりは言えません。
今の職場をすぐ辞めても、以前の職場での加入期間と合算すれば受給できるケースもあるからです。自己都合退職の場合は、退職日以前の2年間に雇用保険加入期間が12カ月以上あれば失業手当の受給対象となります。
再度の転職活動は経済面の負担も大きいもの。早めに自分の居住地を管轄するハローワークで相談してみましょう。
20代はここがポイント
やりがいを求めて入社したのに、期待はずれだった……。そんな場合、原因を会社のせいにするのは誤り。実際、その会社には満足して勤続している社員もいるはず。
「ひどい会社」と思うのはマッチングの問題であることがほとんどです。再転職の際は、その点に留意して活動しましょう。
30代はここがポイント
労働条件に関するトラブルで短期退職せざるを得ない……。そんな場合、原因は内定時の労働条件チェックの手抜かり。好印象を与えようと、書面で明示を受けるべき内容を確認しなかったのではありませんか?
きちんと尋ねることで不採用になるような会社なら、入社できても問題が起きる可能性が高いともいえます。聞き方に注意して、労働条件を確認することがリスク回避の鉄則です。
40代はここがポイント
昨今は試用期間がある会社がほとんど。その間の労働条件が本採用時と異なるケースも少なくありません。不明確な条件、無理な条件で働くと、勤続しにくくなるものです。
試用期間の長さ、また期間中の待遇などを事前にきちんと確認しておかないと、短期退職のリスクが高まります。